消化器科の病気ガイド
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胃について

胃について

多くの人が「胃のトラブル」を経験したことがあると思います。特に胃痛持ちの方の場合は、ちょっとしたストレスでもすぐに胃が痛んだり、胃潰瘍になったりしてしまいます。胃が痛い、胃がムカつく、二日酔いなど、胃に関するトラブルは様々ありますが、今回はその「胃」についてご紹介します。

胃の役割

当然のことですが、わたしたち人間は食物からエネルギーや栄養を摂取して生きています。
胃は、食物を蓄え、栄養として吸収しやすいようにし、消化を助けています。
そのほかにも、胃酸の力で食物の殺菌をする役割も果たしてもいるのです。

胃は「胃酸分泌」「粘液分泌」「蠕動(ぜんどう)運動」
という3つがバランスよく動いて、本来の役割を果たすことができます。

胃酸分泌は、食物を消化するために胃酸を分泌することで、
粘液分泌は、粘液を分泌し、胃を胃酸から守る役割です。蠕動(ぜんどう)運動は、
食物と胃液を混ぜることで、吸収しやすい粥状にして消化を助けることです。

しかし、この3つのバランスが崩れると様々な胃のトラブルを引き起こすことになります。

胃の病気について

胃の病気には様々なものがあります。

急性胃炎・慢性胃炎・胃潰瘍・胃がん・ポリープ・流動食食道炎・胃けいれん・胃拡張など多種多様で、中高年での胃のトラブルでは、夏場の疲れから胃の不快を感じるという人が多いようです。

「ピロリ菌」という菌の名前を聞かれたことがあるかと思いますが、
ピロリ菌は、胃に慢性的な炎症を起こす原因の菌です。このピロリ菌は、年齢があがるにつれ感染者数が増え、20代から30代で約3割、40代では5割、50代では7割、60歳以上になると8割以上の方がピロリ菌に感染していると発表されました。
ピロリ菌については、まだまだ解明されてないことが多く、ピロリ菌に感染していても
無症状で過ごす方も多くいらっしゃいます。

ピロリ菌は、放置してしまうと「胃がん」の発生率が高まる危険性があるので、ただの疲れや胃もたれと思わず、早めの受診をすることも勧められています。

胃潰瘍セルフチェック!

胃潰瘍は現代人にとって、まったく珍しくない病気になりつつあります。
下記のような症状が無いか考えてみてください。

・ 空腹時に、ミゾオチあたりが傷む
・ 食欲がなくなり、体重が落ちてきた
・ 人に口臭があると言われた。または自分で感じる
・ 何もしていないのに、腰や背中が痛む
・ ゲップがよくでる
・ 排便に血が混じり、黒っぽい色の便がでる

もし、これらの症状がある場合は、胃潰瘍である可能性が高いと言えます。

胃潰瘍とは

実際、胃潰瘍とはどのような病気なのでしょうか。

胃には、食べ物を消化させるために、胃液が分泌されていて、
その胃液が多く分泌され、胃の中を傷つけてしまうのが胃潰瘍です。

症状がひどくなると胃液によって、胃に穴があいてしまい、大量出血し
最悪死に至る場合もあるので、よく聞く名前の病気ですが、実際はとても怖い病気でもあります。

胃潰瘍にもピロリ菌が関係しており、ピロリ菌を除去しなければ胃潰瘍が改善しない場合もあります。
また、再発しやすい病気なので、自分自身でしっかりと健康管理をする事も必要です。

ストレスから胃を守ろう!

胃はストレスとも深く関わっています。人間はストレスを感じると、
脳の自律神経中枢が刺激され、交感神経と副交感神経が緊張します。
これが原因で交感神経の支配下にある胃の血管が収縮し、粘膜が障害を受けるのです。
交感神経が緊張すると、大量のホルモンが分泌され、胃液の分泌増加、そして胃粘膜の粘液の生産と分泌を低下させます。
このようにして、ストレスで胃のバランスが崩れ、様々な病気を引き起こすのです。

ストレス性の胃の病気の種類は、

胃・十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、などがあります。
年代によっては仕事の責任が高まり、様々なストレスを受けやすい場合もあり、
特に中高年の方に多いとされています。

ストレスが原因のトラブルを予防になることを以下にまとめてみました。

・ 必ず朝食をとり、3食バランスのよい食事をすること。
・ ストレスをタバコやお酒でごまかすと胃酸が増えるので、なる べく控えること。
・ 牛乳を飲むことで胃液から胃壁を守ることが出来る。
・ 炭酸飲料は、胃の粘膜を荒らすので避ける。
・ 深夜の食事は避ける。
・ 30回以上、よく噛んで食べること。
・ 適度な運動と、睡眠を心がけること。

このような地道な努力が、胃を守ります。

胃の健康度セルフチェック

アナタの胃は健康ですか?
下記に当てはまる項目数を数えてみましょう。

・ 最近、食が細くなってきた
・ 朝起きたときや空腹時に、酸っぱいものがこみ上げる
・ パンやカレーを食べると、胸焼けをする
・ 甘いものが別腹で食べられなくなった
・ 市販の胃薬を購入している。または購入しようと思っている
・ 前ほど、お酒が飲めなくなった
・ 無理が利かなくなってきた
・ 飲酒後、お酒が抜けにくくなった
・ 胸がキューと締め付けられる感じがたまにある
・ 常に胃のあたりが重い

該当した項目が0個の場合は、健康な胃です。
1~2個は、少し胃が少し弱っています。
3~4個は、胃が弱り、体に様々な症状が出始める時期です。
5個以上は、胃が悲鳴をあげています。

まとめ

胃の調子が悪い場合は、是非下記のことを意識してみてください。

・ 一度の食事量を少なくし、回数を増やす
・ 就寝前2~3時間は、物を食べずに睡眠中に胃を休める
・ アルコールは胃の運動を低下させるので、ほどほどに
・ 睡眠不足も胃の病気の原因の1つ。睡眠不足は自律神経を乱し
   ますので、睡眠をしっかりとり胃の機能を高めてあげましょう。

特に夏場は、胃が疲れやすい時季です。暴飲暴食を避け、
胃に優しい食事を心がけ、大切な胃を労わってあげましょう!